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2013年風の盆:余情24

2013風の盆23さあ、やらんまいか。
というところで、雨に降られる。
再び予定を変更して、雨の間に祝儀=花
をいただいている住人や観客を公民館に
招いて、演舞を披露。

23時20分頃。
まだ雨が止みきっていない中で、時間を
惜しむかのように楽しむ踊り手達。

2013年風の盆:余情25

2013風の盆249月2日23時50分頃。

雨が止んだ。
地面は乾いていないが、意欲ある者達で
天満宮前からメガネ橋に向かって自支部
通りを町流し。

メガネ橋でUターンした流しは、天満宮
前に戻った後、横少路から背戸道へ。

2013年風の盆:余情26

日付変わって9月3日0時20分、横小路の流しは音の響きも違う。


  話するなら 小松原の下で
           松の葉のように オワラ こまごまと

正調なんだけども、上句の節回しに特性がある唄。
きりまゆんが、きりきり父さんに唄ってほしいと望む唄のひとつ。

2013年風の盆:余情27

公式行事時間内の締めとして、ステージ演舞を行おうとしたところ
自支部住人から急患が出るアクシデントで、救急車を呼んだ。
結果は大事なかったが、その場の空気にそぐわなくなってしまい、
ステージ演舞は中止、公式行事終了時間も過ぎていった。

9月3日2時20分頃。
踊り手青年男女は締めに集まった後、カマテに上がって行った。

2013風の盆25行き違いで、今年も柴犬さくらちゃんが
来てくれたけれど、自支部通りでは何も
行われないまま、お開き状態。

カミシン町支部の踊り手達も、自支部に
向かって来ていたそうだが、シタシン町
通りで遭遇した自支部の踊り手達と共に
八幡社特設ステージで踊り合ったらしい
と、後で耳にした。

きりぎりすぴ〜く 35

きりきり父さんは、アルツハイマー型認知症。
老衰から、膝を痛がったり腕が上がらなかったりしているけれど、
入浴以外は自立行動できるため、現在は要介護2。
デイサービスは月曜と木曜の週二回、今年4月からショートステイ
を二週に一度、一泊二日で利用している。

昨年と比べても、前回記したとおり症状は進行してきた。
今年の風の盆前から、施設入所を考え始め、ケアマネにも相談。
傍にいる時間が一番長いきりきり母さんを思えば、きりきり兄さん
1号も2号も反対せず、了承してくれた。

ケアマネは利用しているショートステイ先なら申請できると云って
くれたけど、それでもすぐに入所できる訳でもない。来年4月から
特養入所の条件が要介護3以上に改定されるカモしれないので、次
の審査で要介護3の認定をしてもらえればよいのだけれど・・・。

経済面についても、きりまゆんは両親を扶養申告していないので、
介護サービス利用料や介護保険料の負担軽減に、きりまゆんと両親
を世帯分離する提案を受けた。ちゃんと理解するため、近いうちに
行政センターへ行く予定でいる。

そして主治医にも昨日、きりきり父さんの近状の様子と家族の意向
を伝えて、きりきり父さんの頭部をCT検査してもらった。
専門的なコトは解らなくて、具体的な表現ができないけれど、前回
のCT写真と比較しても、脳の萎縮は進行していた。

きりぎりすぴ〜く 36

きりきり父さんの施設入所を決意したものの、後ろめたい気持ちが
とても大きく圧し掛かった。

きりまゆんが生まれる前の話なので、真相も経緯も不明だけれど、
きりきり父さんは口減らしのため、きりきり義祖母ちゃんの養子に
出したと聞かされた時には、残酷な表現に憤りを感じた。
そのせいか、きりきりI叔父さん以外、父方の親族とは疎遠ぎみ。

きりきり母さんときりきり兄さん1号に、胸の内を打ち明けた。
きりきり父さんは、肉親の愛情に恵まれなかったのに、今度は子供
とも暮らせなくなるのは、哀れなんじゃないかと。

きりきり兄さん1号も胸の内をおしえてくれた。
自分には介護に自信がない。感情を抑えきれず父さんに手を上げて
しまうんじゃないかと恐ろしい。父さんの病は自分でどうこうして
なったんじゃない。情と病は、割り切ろうと。

そして、梅さん、eiさん、めーじむらさん、tora003さんからも、
背中を押してくれるようなコメントをいただき、胸の痞えがとれて
たくさん泣いて、気持ちが落ち着いた。
きりきり父さんの唄を望む方が、たくさんいてくださる。
それで充分きりきり父さんは、恵まれている。

きりぎりすぴ〜く 37

 ※地元語のまま会話を表記。
 父=きりきり父さん 母=きりきり母さん ま=きりまゆん

両親ときりまゆんが夕食中。

父:「どうなったやら、オラおかしい」
きりきり父さんは、お腹をさすりながら云い出した。
ま:「どうしたんけ?」
父:「ちっとも腹いっぱいにならんがよ」
またかと思った。
父:「オラ、病気だわ」
そう云うと立ち上がり、居間にある仏壇の扉を開けた。
母:「何しとんがいね?」
仏壇の扉できりきり父さんが隠れ、きりきり母さんには見えない。
ま:「仏壇に向かって、手ぇ合わせとるわ」

仏壇の前と台所を数回行ったり来たりした後、今度は外へ出て行く
ので、慌てて追いかけた。御飯をねだりに他所宅へ行くかと焦った
けれど、きりぎり巣隣のお地蔵さんに手を合せていた。

ま:「どうしたん、父さん? 御飯食べとる最中だよ?」
父:「おお。御飯食べとるがに、腹が膨れんがよ」
ま:「それで、手合せとるが?」
父:「おかしい。腹、膨れんもん。病気だわ」
ま:「腹が膨れた信号が、頭に送れなくなってる病気だからだよ」
もしかして、また病院へ連れて行けと騒ぐのかと懸念して、そんな
説明をしたけれど、理解してくれる訳でもなく、再び仏壇の前へ。

母:「茶碗に御飯残っとるよ。充分拝んだから、もう食べられ」
父:「な〜ん。拝んどる訳じゃないがよ。腹、膨れんがよ」

今夜はいつもと違う様子の、きりきり父さん。
でも仏壇とお地蔵さんに手を合せるのは、諌めるのもバチ当たりな
気がして、寝付いてくれるまで、また長い時間を費やした。

きりぎりすぴ〜く 38

きりきり父さんは三ヶ月前まで、自分で入歯の付け外しができたが
今では解らなくなっており、自分で付けれなくなっている。
入歯を付けてほしくて、きりきり母さんやきりまゆんを頼ってくる
が、付けてあげても時間が経たないうちに、すぐ外してしまう。
それを一日何度も繰り返す日々だった。
就寝する前も、洗浄するため外した入歯を洗面所においているが、
入歯が気になるきりきり父さんは、洗面所とトイレと自分の部屋を
何度も徘徊する毎夜だった。自分の枕元に置いている朝もあった。

きりまゆんは今になって、ようやく気が付いた。
入歯が合わなくなっているじゃないかって。
早速、歯医者で診てもらうと、やっぱり合わなくなっていた。
新しい入歯は早期で作ってもらえる。
通じなくても、きりきり父さんに謝りたくなった。
ごめんね、父さん。もっと早く気付いてあげれなくて。もっと早く
気付けば苦労しなかったのにね。デイサービスとショートステイの
介護スタッフにも苦労かけなかったのにね。ごめんね、お父さん。
きりきり父さんは穏やかな表情で「はい、はい」と応えてくれた。


きりきり父さんは三ヶ月前まで、小一時間程度なら一人で留守番が
できたが、今では片時も目が離せなくなっているので、食料調達の
買い出しに行くのも、連れ添っている。

以前なら、歩調を合わせても頼りないからか、きりまゆんとは手を
繋ぐのを拒んでいた、きりきり父さん。
それが今では、きりまゆんとも手を繋いでくれるようになった。
きりきり父さんの手はごっついけれど、なんだか和んだ。
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