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天地皆春 2014

2014年始重ね重ねご心配をおかけしております。

カメラをグレードアップしたものの、Macは旧型
で性能不足のため、作業にかなりの手間がかかり、
介護の傍ら更新が困難な状態に陥っちゃいまして。

それでも天のオメグミか、年末年始休暇で帰巣した
きりきり兄さん1号からMacBookのオサガリ
を受けたので、これにて解決。
たとえオサガリでも、今まで使っていたMacより
はるかに高性能で、通信も処理もサクサクだから、
逆に肩透かしをくらったりしながら使い慣らし中。

今後は、あまりご心配をかけない程度に停滞しようと心がけてみる
きりまゆんですが、本年も何卒よろしくお願い申し上げ候。

きりぎりすぴ〜く 39

10月以降の介護録を、簡潔に記す。

10月中旬に、きりまゆんは何らかの課税がもしかしたら増えるカモ
程度なデメリットなので、世帯分離の手続きを済ませた。

その後すぐ、きりきり父さんには一週間のショートステイに行って
もらい、きりきり兄さん1号はテレビ電話越しで、きりきり兄さん
2号世帯も一緒に、ケアマネから施設入所の説明を受け、特養申請
と長期ショートステイの手続きをした。

10月末に主治医と相談、きりきり父さんの服用薬を少し変えた。
もの忘れの進行をおさえる薬は、きりきり父さんにとって、強いと
感情のコントロールが困難になっていると思え、進行をおさえる薬
を弱めてもらい、気分を落ち着かせる薬を処方してもらった。

11月は約20日間ほどショートステイを利用した。
その間、きりきり母さんときりまゆんは、じっくり静養できたが、
長期間だったせいか帰巣後のきりきり父さんは、自巣に帰った自覚
がないのか、帰りたいから出してくれ騒動を起こした。
真夜中だった、「怪しい者じゃないが、出口をおしえて」と。
きりきり母さんは起こされるも朦朧としているため、即応対できず
モタモタしているうちに、きりきり父さんは裏口から出て行った。
きりまゆんは2階の自室でまだ寝ていたが、きりきり父さんが自巣
の窓や玄関戸を外からドンドンと叩いている音で目が覚めた。
きりきり父さんは裏口から出たのに、その時はじめて自巣だと理解
できたが、今度は入り方が解らなくなったようだ。
きりまゆんは玄関の鍵を開け、きりきり父さんを巣内に入れた。
夜中だったけれど、屋外で叫んだり怒鳴ったりする行為はなかった
から、怒らず責めず、寝付くまできりきり父さんを見守った。
その後2・3日は日中、自巣の廻りを何度も徘徊していた。

きりぎりすぴ〜く 40

 ※地元語のまま会話を表記。
 父=きりきり父さん ま=きりまゆん

11月のショートステイから戻って、12月のショートステイ利用日
まで、再び介護奮闘の二週間。

もしかしたら歯科医院の選択を誤ったカモしれない。
認知症患者の治療経験がないのか、きりきり父さんに対して歯科医
は恐る恐るな態度で、型取りの失敗が多く、何度も型の取り直しで
新しい入歯がなかなか完成しない。

おかげで入歯騒動は続いた。
着けてあげても、すぐ外してしまう。
着けてほしいと懇願してくるので仕方なく応じても、すぐ外す。
そのうち、入歯は自分自身の本物の歯なんだと解釈する時もあって
外れるコトに疑問を抱いたようで、きりまゆん達の歯はどうなのか
見せてほしいと迫ってくる時もあった。

ま:「まゆんの歯は、入歯じゃないから外れんちゃ」
父:「オワのも自分の歯だちゃ、どうしとんがよ」

余裕をもてなくて、まともに応えてしまったが、「どうしとんがよ」
とは、就寝前に入歯を外したり洗浄したりが理解できないらしい。

入歯騒動が落ち着いても、今度は腹減った騒動。
その繰り返しの日々。
きりまゆんが勤務先から帰ると、両親が取っ組み合いをしていた日
かあった。きりきり母さん曰く、きりきり父さんに首を絞められた
そうだ。入歯の着け外しが数十回、入歯安定剤も使いきってしまい
きりきり父さんの要求に応えられなくなったのが発端だった。

きりぎりすぴ〜く 41

きりまゆんは、両親ふたりだけにしておけず、頻繁に欠勤するよう
になった。上司にも状況を伝えた上で、辞職勧告を受けてもよいと
告げていたが、自分も認知症のご家族の介護に大変だったから理解
できる、と快く擁護してくれる。
それでも、寛大な人ばかりではないのも確かで、不平不満を抱く人
もいるからと、別の上司から注意を受けた。
その時は咄嗟に、介護経験がない人には理解できないだろうから、
そんな人から何を云われても構わないと、啖呵を切った。

きりきり母さんはそれを知って、悔しかったらしい。
きりきり母さん自身もめまいに襲われて辛いだろうに、朝は気丈に
振る舞いながらも、(残業はしないで)早く帰ってきてねと、云って
きりまゆんを送り出そうとする。

きりきり父さんは一時、正気?を取り戻したコトがあった。
何も判らなくなった、頭がおかしい、と云って、自分の頭を何度も
小突いたり、忘れないよう息子達の名前を何度も口にしていた。
古い記憶は覚えてても、新しい記憶は覚えられない。
同居していても、末っ子きりまゆんは最初に忘れられるだろう。
だからか、とうとう別名で呼ばれる時がある。
それは、きりきり父さんにとっては姪、きりまゆんにとっては伯父
の長女に当たる人の名前だった。

ショートステイを利用するようになって、きりきり父さんは一人に
なるのが寂しいのか、通院や買い出しなどは、嫌がらず拒まず外出
に応じるようにもなった。歩行中は、手も繋いでくる。

別名で呼ばれるのは、正直ちょっと哀しいけれど、手を繋がれると
頼りにしてくれているようで、気持ちはプラスマイナスぜろ・・・
にしておこうかな。

きりぎりすぴ〜く 42

 ※地元語のまま会話を表記。
 父=きりきり父さん ま=きりまゆん

12月も20日の長期ショートステイを利用。
利用中には、きりきり父さんの誕生日もあったので、連れて帰って
ほしいと強請られないか懸念しながらも面会に行った。
寒がっていると思い、裏地が暖かいパーカーのプレゼント持参で。

きりきり父さんの様子は、とても穏やかだった。
父:「何しに来たんよ」
ま:「今日は父さんの誕生日だねか」
父:「そいがか、今日は誕生日か」

自分の誕生日は覚えているも、当日の日付は解らない様子。

ま:「はい、これプレゼントだよ」
父:「ありがと、ありがと。でも忘れるで、持って帰って」
ま:「・・・え〜!」

面会で初めてショートステイ先の施設に行ったが、フロアも廊下も
暖房が効いていて、確かに上着が要らない。
そして再び、何しに来たんだ、と云う会話が数回繰り返す。

プレゼントも介護スタッフに託して、引き上げた。
結局、連れて帰ってと強請られるコトもなく、手を振って見送って
くれた、きりきり父さん。
決められた日までは施設で生活しなくちゃいけないというコトを、
納得しているようだ。穏やかなきりきり父さんを様子を見て、施設
の生活は、きりきり父さんにとっても快適なのカモしれない。
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