10月以降の介護録を、簡潔に記す。
10月中旬に、きりまゆんは何らかの課税がもしかしたら増えるカモ
程度なデメリットなので、世帯分離の手続きを済ませた。
その後すぐ、きりきり父さんには一週間のショートステイに行って
もらい、きりきり兄さん1号はテレビ電話越しで、きりきり兄さん
2号世帯も一緒に、ケアマネから施設入所の説明を受け、特養申請
と長期ショートステイの手続きをした。
10月末に主治医と相談、きりきり父さんの服用薬を少し変えた。
もの忘れの進行をおさえる薬は、きりきり父さんにとって、強いと
感情のコントロールが困難になっていると思え、進行をおさえる薬
を弱めてもらい、気分を落ち着かせる薬を処方してもらった。
11月は約20日間ほどショートステイを利用した。
その間、きりきり母さんときりまゆんは、じっくり静養できたが、
長期間だったせいか帰巣後のきりきり父さんは、自巣に帰った自覚
がないのか、帰りたいから出してくれ騒動を起こした。
真夜中だった、「怪しい者じゃないが、出口をおしえて」と。
きりきり母さんは起こされるも朦朧としているため、即応対できず
モタモタしているうちに、きりきり父さんは裏口から出て行った。
きりまゆんは2階の自室でまだ寝ていたが、きりきり父さんが自巣
の窓や玄関戸を外からドンドンと叩いている音で目が覚めた。
きりきり父さんは裏口から出たのに、その時はじめて自巣だと理解
できたが、今度は入り方が解らなくなったようだ。
きりまゆんは玄関の鍵を開け、きりきり父さんを巣内に入れた。
夜中だったけれど、屋外で叫んだり怒鳴ったりする行為はなかった
から、怒らず責めず、寝付くまできりきり父さんを見守った。
その後2・3日は日中、自巣の廻りを何度も徘徊していた。