自支部の若手唄い手である旧姓T君は来月、父親になる。
同じく若手唄い手である旧姓T君の奥さんは、唄い手をお休みする
ので、今年はきりまゆんが出演。
全支部中、自支部の出演は最後。
だからショートステイ先の納涼祭にも行けたが、きりきり父さんは
一緒に帰ると言い出してしまった。
いつもゆっくり歩くきりきり父さんが、きりまゆん達を追いかける
ため、一生懸命な様子で歩いてきた。
介護職員がフォローしてくれたが、きりまゆん達を追いかけてくる
きりきり父さんの姿に、心が痛んで、泣きながら帰った。
可哀想な、父さん。ごめんね。
そんな訳で他支部は鑑賞できなかった。
振り切れないまま出演、歌詞からも、きりきり父さんを思いながら
唄ったきりまゆんは、涙声。
トヤマあたりか あの灯は
とんでいきたや オワラ 灯とり虫
ヤツオ坂道 別れてくれば
つゆか時雨が オワラ はらはらと
ヤツオ オワラを しみじみ聴けば
むかし山風 オワラ 草の声